健康堂の症例NO436:ステロイド治療では改善されなかったが…
50代 女性 自営業
2019年6月29日 突発性難聴を発症され、病院でステロイド治療を受けられました。当初は聴力の改善が見られたものの、その後も突発性難聴を繰り返し発症されるようになり、ステロイド治療では十分な改善が得られなくなりました。聞こえにくさや耳鳴りが治療前と変わらない状態が続き、インターネットでお調べになった結果、ステロイドでは難聴が根本的に回復しないことを知られました。そこで、他の治療法を模索される中で、当院のホームページをご覧になり、再発を繰り返すケースでも完治の可能性があると知り、治療を開始されました。
治療経過
治療開始前のデータ(左側)では、聴力低下が確認されておりました。当院での治療は、耳三鍼、電気針、そして関連部位の経絡マッサージを組み合わせたものでした。治療開始当初は症状に波があり、良い日と悪い日の差が大きかったようです。特に疲労が蓄積する週末に耳鳴りや聞こえにくさが顕著になることを患者様ご自身が自覚しておられました。
治療を継続される中で変化が現れ、疲労が溜まる週末でも耳鳴りが消失したり、聞こえやすさが向上したりするなど、患者様ご自身が改善を実感されるようになりました。先日(2021年12月17日)の定期健診で聴力を検査したところ、右耳と左耳の聴力がほぼ同等まで回復していることが確認されました。
患者様はこの結果に安心されたものの、過去の再発経験から予防を重視され、現在も月に二回のペースでメンテナンスを継続しておられます。
考察
当院で行った鍼灸や経絡マッサージを中心とした治療は、全身のバランスを整えることを目的とし、局所的な耳の症状だけでなく、疲労や体調の影響を考慮したアプローチでございます。治療初期の症状の波は、身体が新しい刺激に適応する過程を反映していると考えられます。特に、疲労と症状悪化の相関を患者様が自覚された点は、突発性難聴が単なる局所疾患ではなく、全身性のストレスや循環不良と関連している可能性を示唆しております。治療を継続されることによる症状の安定化と聴力回復は、これらの要因が改善された結果と解釈できます。
また、電気針といった局所療法が耳周囲の血流改善や神経機能の賦活に寄与した可能性も高いと考えられます。今後は、長期的な経過観察を通じて、再発リスクの低減やQOL(生活の質)のさらなる向上を評価する必要。本症例は、ステロイド剤が効かない突発性難聴に対する多角的かつ個別化された治療の可能性を示す貴重な一例と言えるでしょう。

