健康堂の症例: 50代女性 主婦 全音域の突発性難聴から短期間回復

2024/11/01

50代女性 主婦 全音域の突発性難聴から短期間回復


現病歴

患者さんは昨日、突然右耳の聞こえが悪くなったことに気づきました。耳のつまり感と強い頚肩部のこりを伴い、すぐに耳鼻科を受診。検査で右耳の全音域にわたる聴力低下が確認され、突発性難聴と診断されました。

耳鼻科では投薬治療が開始され、1週間後の経過次第で入院を勧められる可能性があると告げられました。しかし、本人は入院を避けたいと強く希望し、鍼灸施術を併用して聴力回復を目指したいと当院を訪れました。発症前の数日間、頚肩部のこりが特に強まっていたことも自覚していました。

初診時

初診時、元々両耳の高音域の聞こえが悪かったものの、今回は右耳がほぼ聞こえず、日常生活に大きな支障を感じていました。電話の声や家族との会話が聞き取れず、耳のつまり感も強く、ストレスが増大。

肩こりは慢性的でしたが、発症前からさらに悪化し、全身の緊張も目立ちました。耳鼻科での治療に頼るだけでなく、鍼灸で少しでも改善したいという強い意志がありました。

鍼灸施術経過

当院では短期集中・三段階鍼灸治療を実施。発症翌日から7日間連続で施術を行い、初日は全身の血流改善と自律神経調整、次に耳周囲の緊張緩和(耳三鍼)、最後に聴力回復を促すツボを刺激しました。

治療のたびに頚肩部のこりと耳のつまり感が軽減し、3日目には「かすかに音が聞こえる」と実感。

5日目には会話が部分的に聞き取れるようになり、7日後の耳鼻科の聴力検査では右耳の聴力がほぼ元の状態に回復。高音域以外は改善し、耳鼻科医師から「この回復は稀だね」と驚かれました。


考察

今回は発症直後に鍼灸を開始したことが功を奏し、耳鼻科のステロイド治療との併用で劇的な回復が見られました。鍼灸の寄与度は定かではありませんが、患者さんが治療ごとに聴力回復を実感し、医師の評価も高いことから、少なくとも補助的に役立ったと考えられます。

頚肩部のこり軽減が血流や神経機能を改善し、耳の症状緩和に寄与した可能性があります。突発性難聴は時間との勝負であり、発症後できるだけ早く鍼灸を併用することで、耳鼻科治療以上の回復が期待できる場合があります。本症例では、患者さんの早期行動と治療への信頼が良い結果につながりました。時間が経過する前の施術を強くお勧めします。