過敏性腸症候群なら、どうして鍼が効くのか?

2025/03/08


こんばんは、健康堂の冷です。 三月に入って、雪が降ったり、気温のアップダウンは激しくなり、体調崩れる方も多いですね

最近過敏性腸症候群(IBS)の患者さんがよく来院されてます。「IBSに鍼灸がどうして効くのか」よく聞かれます。

鍼灸のメカニズムは現代医学の研究で解明が進んでおり、今日分かる範囲で説明させていただきます。

過敏性腸症候群(IBS)とは、ストレスや自律神経の乱れで腸が過敏になり、腹痛、下痢、便秘、膨満感を引き起こす疾患です。原因は明確でないが、脳腸軸の異常や腸内細菌叢の乱れが関与するとされます。

 

効果がある理由

1. 自律神経の調整

IBSはストレスや自律神経の乱れが大きな原因とされます。鍼灸は、交感神経(緊張)と副交感神経(リラックス)のバランスを整える効果が確認されています。特に、腹部や背中の経穴(ツボ)を刺激することで、副交感神経が活性化し、腸の過剰な運動や痙攣が抑えられます。

科学的根拠は2017年『Journal of Acupuncture and MeridianStudies』)では、鍼が迷走神経を刺激し、消化器系の緊張を緩和することが示唆されています。

ストレスホルモン(コルチゾール)の分泌が減少し、リラックス状態が促進されることも報告されています。

例えば「足三里」や「中脘」への鍼で、腸の蠕動運動が正常化し、下痢や便秘が改善するケースが多いです。

 

2. 血流改善と炎症抑制

IBSでは腸の血流不足や軽い炎症が症状を悪化させることがあります。鍼灸は局所の血流を増やし、炎症を抑える効果があります。これにより、腹痛や膨満感が軽減します。

鍼刺激がエンドルフィンや抗炎症物質(インターロイキン-10)を放出させることが、動物実験で確認されています。

血流増加はサーモグラフィーで可視化され、治療後の腸機能改善と関連づけられています。

 

3. 脳腸相関への影響

IBSは「脳腸軸」の乱れが関与しており、ストレスが腸に直接影響を及ぼします。鍼灸は脳のストレス反応を抑え、腸への過剰なシグナルを減少させます。

fMRI研究2020年『Frontiersin Neuroscience』で、鍼が扁桃体(ストレス中枢)の活動を低下させることが示されました。セロトニン(腸の動きを調整する物質)のバランスが整う可能性も指摘されています。

4. 東洋医学では過敏性腸症候群下痢型の原因を、体の冷えと自律神経の乱れ(ストレス)と考えます。東洋医学の臓腑理論で、「脾」、「肝」と深く関わってます。
この原因に対して、まず鍼は全身のツボを刺激することで、血行を良くして自律神経を整えます。灸は熱刺激で身体の免疫力を高めて、冷えも取っていきます。その結果体質が改善して、胃腸が丈夫になり、刺激に過度に反応しない健康的な状態に変わります。

当院の治療

健康堂では、開業19年以来、数多くの過敏性腸症候群の患者さんはご来院され、施術を通して、症状が改善されました。

当院における鍼灸治療は東洋医学の脈診、腹診を行い、治療目標は体質を改善することによる根本原因の除去です。薬物治療のような対処療法ではありません。
そのため、鍼灸治療で改善できた症状は再発しにくいのが特徴です。
薬物治療により改善が見られない場合や症状を繰り返すような場合は当院の鍼灸治療をお勧めいたします。

 

 

               健康堂鍼灸院整骨院  久我山院

                          西荻窪院

 

引用

2017年『Journal of Acupuncture and MeridianStudies

fMRI研究2020年『Frontiersin Neuroscience