春と自律神経

2021/03/20
 三月に入ると、三寒四温といわれるように、温かい日が続いたと思ったら寒い日に逆戻りというように気候が不安定な季節。また、日中は過ごしやすくても朝晩はまだ冷え込みやすく、このような気温の変化に身体が対応しきれなくなると、自律神経のバランスが乱れやすくなります

 自律神経のバランスが乱れると、自律神経の切替がうまくできず、バランスが乱れている状態です。緊張状態が続くと交感神経が継続して高い状態になり、「夜眠れない」「胃腸の調子が悪い」などのトラブルが起こりやすくなります。また、交感神経は血管を収縮させるため、血行不良による「肩・首のこり」などを招いてしまいます。自律神経のバランスが乱れると内蔵機能やホルモンバランスも乱れやすくなり、肌や髪のみずみずしさが失われてしまいます

 交感神経も副交感神経も両方が高く、きちんと切り替わる状態が理想的ですが、自律神経の働きは年齢とともに衰えてゆきます。男性は30歳、女性は40歳を境として副交感神経の働きが急激に下がるため、自律神経のバランスが乱れやすくなると言われています。また、ストレスの多い現代の生活では交感神経が優位になりがちなため、自律神経のバランスを整えるためには副交感神経の働きを高めることを意識してみましょう。


 自律神経のバランスを整える3つのポイント

①呼吸

緊張状態や、ストレスが続くと交感神経の働きが高まり、呼吸が浅く、速くなります。日中呼吸が浅くなりがちな方は、入浴の際、深呼吸をとりいれましょう。吐く息に意識を置いたゆっくりした呼吸をすることで、副交感神経が高まります。 また、入浴する際は、ぬるま湯(38~40度程度)で10分以上かけてじっくり半身浴をすると効果的です。熱いお湯は交感神経の働きを高めますので、バランスが崩れているときは、ぬるめのお湯がおすすめです。

②食事

普段の食事に、副交感神経を高める効果のある食べ物を摂取するのもおすすめです。副交感神経を高める物質として、ギャバとセロトニン(別名:幸せホルモン)があります。セロトニンは、ドーパミン・ノルアドレナリンなどの興奮物質を制御し、ギャバは鎮静作用を持つ伝達物質で、副交感神経を活性化するためにはこの2つの伝達物質を補うと効果的だと言われています。ギャバは、玄米、大麦、かぼちゃ、発酵食品、豆腐などに多く含まれます。セロトニンの原料となるトリプトファンは、豆乳、バナナ、肉類、ソバ、発酵食品などに多く含まれます。トリプトファンは、快眠につながる代表的な栄養素でもあるので、眠りの質が低下している人にもおすすめです。

③ツボ押し
東洋医学には、自律神経に効くとされるツボがいくつかあります。そのなかでも手のひらの中央にある労宮、手首にある内関がおしやすいです
労宮(ろうきゅう)の位置
手のひらのまんなかのくぼんだところにあります。
内関(ないかん)の位置
手首を曲げたときにできるシワから、指3本分のところにあります。
押し方のコツ

 どちらのツボも親指でおすときに、手の反対側から4本の指でしっかりとおさえると、おしやすいです。

 またツボを使って、鍼灸、経絡マッサージのやり方でさらに効果が高まります、お気軽に健康堂までご相談ください。


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