健康セルフチェック ~舌診篇②~
こんにちは~☆
いつもお読みいただき、ありがとうございます(^^♪
師走も残すところあと僅か。
今年も、いろんなことがありましたね~☆
中でも今年の漢字とされた「密」にも象徴されるように一番印象深いというか、我々の日常生活に大きな影(響)を与えたものとして新型コロナウイルスの存在があります。
みなさんの体調を語るうえでも無視できないほど影響を受けているせいか、来院者数は昨年同時期に比べて増加傾向にあるので、衛生管理の徹底や病態変化に一層配慮しながら日ごろの施術に臨んでいます。
さて、それでは今回の本題に入っていきたいと思います。
以前の記事「健康セルフチェック 舌診篇①」をご覧になってくださった方も、今一度、鏡の前でご自分の舌の状態をべーっと大きく舌の根元まで出して確かめてみてください。
健康な舌って、どんな状態だったか、思い出してみてください。
そうです。 「淡紅色」で、「白い舌苔が薄くついている」っていうのが理想的な舌でした(^^♪
じゃあ、病気のときの舌の状態はどうなの?っていうお話をしていきますね。
まずは、「舌の色」です。
体調が良くないと、赤くなったり、白くなったり、あるいは深紅色や紫色、更には青色になることもあります。
次に、「舌の形、厚みなど」です。
病気になると、大きすぎる、舌の縁に歯の痕がつく、斑点がある、割れているなどの状態になります。
さらに、「舌苔の色」です。
体調が悪化すると、黄色くなったり、褐色になったり、灰色になったり、黒くなったりします。
そして、「舌苔の状態」です。
薄い舌苔に、適度な湿り気があれば問題ありません。
しかし、体調が崩れると、厚くなったり、湿っぽくなったり、乾燥したり、剥がれたり、苔が全く無くなったりもします。
普段は見えない「舌の裏側」にも注目します。
舌の裏側には二本の静脈が流れています。
健康な場合は、それがぼんやりと見えるか、全然見えません。
これが病気になると、大きく腫れて目立ってくることがあります。
見た目以外にも、「舌の動きなど」に変化が見てとれます。
健康であれば、なめらかな動きをしているのは容易にわかると思います。
病気になると、動きが悪くなり、振るえたり、ろれつが回らなくなったり、舌を出すと曲がったりします。
また、「舌は内臓の鏡」でもあります。
前回もお伝えしましたが、中医学では、カラダをひとつの有機体(人体は、機械のように、心臓、胃腸、脳、肺、骨、血管、脂肪などの部品を寄せ集めて作られたものではない)と捉えていますので、体内の状態は何らかの形で体表(舌)に現れてきます。
だから、舌診で色や形、苔の状態などを観察すると、今の自分の体内の状態が見えてくるという訳です。
とりわけ舌の各部位の変調は、各臓腑の失調と関係しており、それらの相関関係は次の通りです。
・舌尖部 = 心肺(循環器系、大脳新皮質、呼吸器系、鼻や皮膚などの機能も含めた概念)
・舌辺縁部 = 肝胆(肝臓、胆のう、自律神経系、大脳辺縁系、視神経や目の機能を含めた概念)
・舌中央部 = 脾胃(脾臓、胃、膵臓を含む消化器系、代謝系、リンパ系などの機能を含めた概念)
・舌根部 = 腎(腎臓、生殖器系やホルモン分泌系などヒトの成長・発育・生殖に関わること、
泌尿器系、脳、骨、歯などの機能を含めた概念)
このように、中医学でいう臓腑は、単に内臓だけでなく、それらを含めた人体の機能を表すものと捉えます。
舌を観察するようになると気づくことですが、舌の状態は意外と変化するものです。
健康な状態でも、例えば、アルコールを沢山飲めば舌は赤くなりますし、身体が冷えたり、冷たい物を飲み過ぎたりすると舌は白っぽくなります。
例年であれば、この時期になると連日のように忘年会で暴飲暴食が続くと、舌苔が厚くなります。
今年はコロナ禍の状況でなかなか確認できるチャンスも無いとは思いますが…
安心安全な家庭内でチャンスがあればご家族の方に「ちょっと見せて~」っていうのはありかと(^^♪
もちろん病気の場合でも、様々に変化します。
例えば同じ胃炎という病気でも、胃の炎症が激しくて熱の勢いが盛んな場合と、胃が冷えているために胃炎になっている場合とでは、舌の状態は全然違ったりします。
病気以外にも、舌の変化に影響を及ぼすものとして、次のものが挙げられます。
・季節や気候: 乾燥した地域に旅行すると唇や皮膚が乾くように、秋や冬、まさに外気が乾燥している今の季節なんかには、舌も乾きます。 反対に、日本人には馴染み深い梅雨など湿度の高い状態になると、舌苔も湿っぽくなります。
年 齢: 健康な人でも加齢に伴い身体の水分量が減少しますので、舌は痩せ、舌苔は乾燥する傾向にありますし、舌が割れて溝が出来ることもあります。
生理の前後: 生理前には体温が上昇しますので、舌が赤くなります。 生理が始まると、体温の低下と出血の影響で、舌は白っぽくなります。 出血量が多いほど、舌が白くなります。
この辺りをもうちょっと深掘りして、個別具体の病気のときの舌の状態がどうなのかは、またの機会に順次お伝えしますので、それまで楽しみに待っていてくださいね~☆
どうしても待ちきれない方は、鍼灸院や漢方薬局などにいる舌診が出来る専門家に気軽に相談してみたらいいと思いますよ~☆
今回の内容が、たまたまご覧になられた方にとって、体調の変化に気付き、健康を管理するための有意義なツールとして活用していただければ幸いです。
本日も、残り数時間をもちまして、当院の年内の営業を納めさせていただきます。
今年も一年間、みなさんにご愛顧いただき、ありがとうございました。
コロナ禍の状況下においても、みなさんがしっかりと意識して感染対策に取り組んでいただいているお蔭で、無事一人の感染者も出すことなく、日ごろ安心安全な治療活動を実現できていることに重ねて感謝申し上げます。
Have awonderful new year eve.