嗅覚障害の鍼灸治療

2021/06/24

 

 こんにちは、健康堂の冷です。最近新型コロナの感染の後遺症、季節性の風邪により、嗅覚障害で来院される方が増えてます、その治療時の要注意事と治療法について話したいと思います。

 嗅覚障害は主に呼吸性(気導性)嗅覚障害、嗅粘膜性嗅覚障害と神経性嗅覚障害に分けられます。

 呼吸性嗅覚障害は鼻粘膜の腫脹や肥大などの鼻呼吸の障害から臭いの分子を嗅細胞が受け取れない事により起こり,一般的な鼻づまりや副鼻腔炎が考えられ、通常は鼻づまりが快方に向くと呼吸性嗅覚障害も可逆的に快方に向かいます。

 神経性嗅覚障害は上気道のウイルス感染などで、鼻粘膜の機能失調による嗅粘膜性障害や神経伝達機能失調で臭いの情報を脳に伝えられない末梢性嗅覚障害、または頭部外傷や脳腫瘍、脳梗塞、パーキンソン病、アルツハイマー病などで脳自体が臭いの判別が出来ない中枢性嗅覚障害がある。

·       回復について

 嗅覚障害の原因、病態により、回復のしやすさが違います。副鼻腔炎やアレルギー性鼻炎などで鼻副鼻腔に炎症が起こっている場合には、正しい治療を受けて 12か月程度で嗅覚が回復してくることが多いです。一方、感冒後嗅覚障害や頭部外傷による嗅覚障害など、嗅神経障害が中心の嗅覚障害は難治性です。回復に12と長期間かかり、回復の程度も満足いく程度まで回復しないことが多いです。

·       鍼灸治療:嗅覚障害、鍼灸治療で改善が見込めるのは、風邪や鼻炎、ストレス、ウィルス感染が原因のものです。いわゆる呼吸性臭覚障害と末梢性神経性嗅覚障害。鼻の変形とか、中枢神経性嗅覚障害とかいうものは、鍼灸の施術で改善するのは難しいでしょう。

·       治療法

 東洋医学においての嗅覚異常は鼻塞を主症とするもので、鼻に開窮するのは肺経で、その表は大腸経とが密接に関係し、頭部に現れる症は表症、衛気の生成・代謝は肺・肝・脾が関係する。
健康堂の鍼灸治療は脈診を行った上に、経絡治療の本治法(本質な原因に治療)を先にやります。

標治法(対症療法)肺・肝・脾・大腸の経穴から治療穴を選択するのは多い。

さらに独自の三鍼法、トウ氏奇穴を取り入れると、また効果が高まる

 

・嗅覚障害の治療の心得

   嗅覚障害の治療は時間との勝負、発症からの時間が短ければ予後はより良い結果がでる

   短期集中治療は原則、最初週に二回のペースが続いて、改善が大きく出たら、週に一回のペースに移行する。

   ニオイ嗅ぎトレーニングは不可欠、数種類のアロマの精油などを持たせて種類を変えて一日数回嗅ぐ

·       ・自宅ケアの注意点

   積極的ににおいを嗅ぐ
②風邪を引かないよう、手洗い、うがい、マスク
③運動・栄養・休養(健康の3原則)

嗅覚障害に悩まれる方は是非一度当院まで気軽にご相談いただければと思います。


                

               健康堂  久我山院

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