突発性難聴と鍼灸治療

2021/05/03
  • 突発性難聴と
  •  予兆なく耳の聞こえが悪くなる病気です。朝起きたら耳がよく聞こえなかった、電話の音が聞こえなくなったなど、突然症状が表れることがほとんどですが、数日かけて悪化することもあります。原因ははっきりとはわかっていませんが、音を感知して脳に伝える役割を担っている内耳のウイルス感染や血流循環障害ではないかといわれています。そのほか、ストレスや過労、睡眠不足、糖尿病などが関係していると考えられています。
  • 突発性難聴の原因

 音は外耳 - 鼓膜 - 耳小骨 - 蝸牛 - 聴神経 - 脳へと伝わりますが、突発性難聴は蝸牛(かたつむり)の中の音を感じる神経細胞(有毛細胞)の障害で起こるといわれています。
・過度のストレス(過労、心労、睡眠不足)により、蝸牛(かたつむり)を流れる細い血管の血液の流れが悪くなり、神経細胞への栄養が足りなくなる。
・心臓病、動脈硬化、糖尿病、高血圧などの持病がある患者さんにおいては、小さな血のかたまり(血栓)で血管がつまってしまい、酸素が行き渡らなくなる。
などが考えられています。 

・治療

突発性難聴は早期に発見し治療することによって完治することがほとんどです。ただし、発見が遅れたり、放っておくと、元の状態に戻すことが難しくなるとも言われているので注意が必要です。
主な症状は『ある日突然耳が聞こえなくなった』というように、はっきりとしていてわかりやすいので、耳に異常を感じたらすぐさま病院へ向かいましょう。

治療はステロイドやビタミン剤などを用いることが一般的です。早い段階に発見でき、症状が軽いかたは血流改善薬と漢方薬などで改善していく場合もありますが、症状が重く、めまいや吐き気などの症状をともなう方は、病院側から入院を提案されることもあります。

 

当院へお越しいただく前に、まずはお近くの病院を受診することをお勧めします。精密検査の結果や、経過などで様子を見ながら、当院で行っている施術を合わせて取り入れることで、症状の再発や軽減が期待できます。

・鍼灸治療

 突発性難聴に対する鍼灸治療は、耳周辺、頚部の筋緊張の改善が重要です。特に頚の筋緊張の改善が椎骨動脈の血流(首の奥にある動脈)に影響し、間接的に聴力改善に関わると考えられます。また副症状として多い「耳鳴り」、「めまい」などにも鍼灸は効果的です。

 健康堂では耳症状(難聴、耳鳴、耳閉塞感、耳の響き、耳の痛み、めまい、中耳炎など)の発症した症例に対して、単独および薬物治療と併用する方法で鍼灸治療を実施し症状を軽減または改善してきました。

 当院における鍼灸治療は東洋医学の脈診、腹診を行い、治療目標は体質を改善することによる根本原因の除去です。薬物治療のような対処療法ではありません。

そのため、鍼灸治療で改善できた症状は再発しにくいのが特徴です。
薬物治療により改善が見られない場合や症状を繰り返すような場合は当院の鍼灸治療をお勧めいたします。

 

 

                       健康堂久我山院

                       健康堂西荻窪院