うつ症状と鍼灸治療

2019/10/11
 一時
 一時的で、日常生活に支障をきたさない気分の落ち込み」は、うつではありません。
うつ病になる原因は、現代医学ではよく分かっていません。

 どのようにしてうつ病になるのかは、大きく2つの仮説があります。

1.脳の神経細胞の間における情報不足
2.情報を伝達する信号が途切れる
といった仮説です。

 脳は無数の神経細胞から成り立っています。1つ1つの神経細胞は、神経の間を連絡する、「神経伝達物質」により、情報を伝え合っています。これにより、脳は、複雑な働きができるようになっています。
 ストレスや過労により、この神経伝達物質の量が減少したり、働きが鈍くなります。神経細胞同士において情報を交換する感度が落ちます。
その中でも、「セロトニン」、「ノルアドレナリン」という物質の働きが悪くなりますと、感情をうまくコントロールできなくなります。これによりうつ病を引き起こします。これが一つ目の仮説です。

 ストレスにより脳の神経の柔軟性が失われたり、神経の数が減ります。これにより、情報を伝達する信号が、途中で途切れます。
情報正しく伝達できないため、イライラ、怒りっぽい、無気力、落ち込み、不安、死にたくなるというマイナス思考が強くなります。
うつ病とは、気持ちの問題ではなく、脳の病気といえ、現代では、だれでもなる可能性のある病気です。

 うつ病には、頭痛、食欲不振、肩こり、腰痛などさまざまなからだの異常を伴います。

 健康堂の鍼灸治療は脳に直接作用する鍼治療と、からだの異常を取り除く鍼治療をします。

 からだの異常を取り除く鍼治療は、その時の状態によって変えていきます。筋肉の奥深くまでさすこともあれば、ごく浅くしか刺さないこともあります。刺す場所の数もその時により異なります。

 脳に直接作用する鍼治療は、腕や脚のツボを用います。鍼を刺す場所は比較的少ないです。場合により、頭に直接針を刺すこともあります。頭はすぐに骨がありますので、危険でもなく、怖くもありません。

 筋肉と神経の両方からアプローチすることが大切です。

 脳の神経が傷ついたり、数が減少するのは、ストレスにより交感神経の過緊張が起こり、血液の流れが悪くなり、神経細胞が酸素不足に落ちるからです。

 鍼治療は、脳の血流量を増やす働きがあります。
参考文献は
ここまで分かった鍼灸医学-基礎と臨床との交流 脳機能および中枢神経疾患に対する鍼灸の効果と現状


 ストレスによる交感神経の過緊張をほぐします。

 からだのさまざまな異常を取り除くことでも、交感神経の過緊張を緩め、筋肉の血流を改善しますので、脳へ行く血液量が増えます。

 脳へ行く血液量が増えますと、酸素不足が解消され、神経の傷が治り、神経の新生をする働きが活発となり、神経の数が不足するということが改善されます。

 脳に作用する鍼治療は、セロトニンやノルアドレナリンを増やすことが分かっています。

 脳の神経の傷が治り、神経の数が増えますと、神経間の情報伝達が正しく行われます。脳の神経伝達物質である、セロトニンやノルアドレナリンが増えることにより、神経間の伝達が正確になります。

 うつ病が生じる要因とされている2つの方向性に、鍼治療は働きかけることができ、症状の改善が期待できます。ここにも鍼灸治療の2面性という特徴が現れています。

 また、鍼治療を続けることにより、脳血流量の改善が、安定化し、ストレスにより脳の神経が傷つくことを防げるようになるとされています。
 もちろん個人差がありますが、鍼灸治療をうける方々は下記の変化は徐々に出てくるのは多いです

1、自律神経が安定し整いラクになる

2、薬が減る

3、ぐっすり眠れるようになり、朝には回復するカラダになる

4、好きなことが増え、日々が楽しくなる

  またなにかご不明なところございましたら、ご遠慮なくお問い合わせてみてください

               健康堂  久我山院

                    西荻窪院